佐賀県医師支援センター

子育て・介護世代の方々へ

ひとりの人間としての人生、医師としての人生。そこに悩みは尽きません。
そして、悩んでいるのもあなた一人ではありません。
悩んでいるあなただけではなく、
その人生を共に歩むパートナー、家族、同僚にこそ知ってほしい。
家庭を支えることの大変さ、子どもを産み育てるということの大変さ、
誰かのお世話をするということの大変さ、仕事をすることの大変さ・・・
誰もが何かしらの「大変さ」を抱えて生きています。
お互いの大変さを理解し合い、佐賀で働くすべての医師の人生が幸せでありますように。

これから家庭を持つ医師の方へ

医師として、家族として、これからの人生を考える先生方へ

 「結婚を考える相手がいるけど、キャリアを考えるといつ結婚するのがいいのだろう…」
全ての働く人にとって、永遠の命題です。人によって環境も考え方も千差万別。正解はありません。

 ただ、これからの人生を共に歩む、大切なパートナーです。
お互いがどのようなキャリアを望んでいるのか、どういう人生を思い描いているのかを日頃からたくさん話しておくことが大切です。

 そのうえで、結婚するタイミング、子どもをもつタイミング、専門資格をとるタイミングなどを決められるといいですね。

 どちらかが、仕事をセーブせざるを得ない時期もあるでしょう。
どんなときもお互いが理解・協力しあえる関係を築いていただければと思います。

 そして、医師としての人生をどう歩んでいくのか。パートナーと相談するのと同様に、気軽に相談できる職場づくりも重要です。
私たちはその環境づくりに邁進し、少しでも皆さんの人生の助けになりたいと願っています。

 悩んだとき、困ったときには、お気軽に当センターまでご相談ください。

子育て医師の方へ

妊娠したかも…!?

子育て支援
受診~母子手帳発行までの流れ

 まずは産婦人科を受診しましょう。

 医療機関によってタイミングは異なりますが、妊娠→出産予定日が確定した時点で、「妊娠届出書(妊娠証明書)」を発行されます。これとその他の必要なものを持って、住民票のある自治体市役所に届けに行き、母子手帳を受け取ります。

妊婦健診費補助制度

 妊婦健診はおなかの赤ちゃんの様子を伺える貴重な機会。必ず受診しましょう。

 母子手帳と一緒に補助券(受診票)が配布されます。定期の妊婦健診のみであれば、補助券を使って無償で受けられますので忘れず持参を!(健診以外の診察費は保険診療、上限回数を超える健診受診分は自己負担。里帰り時の健診費用は償還払い制度があります)

こちらをチェック!

産院を決める

 妊娠確定後に早すぎると思うかもしれませんが、人気の産院は分娩予定がすでに埋まっていたりします。里帰り出産する/しないに関わらず、早めの予約をおススメします。

妊娠中に利用できる休暇制度

 重度のつわり、切迫流産、切迫早産などで休まざるを得ないこともあるかもしれません。

 出産前に利用できる休暇制度があれば確認しておきましょう。

子育て支援
サポートママ(実は妊娠中から使える!)佐賀市

 切迫流早産となり自宅で絶対安静と言われても、家事が…育児が…。安静にできるはずがありません。

 また絶対安静でなくとも、大きなおなかを抱えて幼児のお世話などは想像以上のハードワーク。
パートナーや周囲のサポートだけでは難しい時は、思い切って民間や行政サービスを利用するのも一つの手段です。

こちらをチェック!

いざ、出産!!

子育て支援
産前休暇、産後休暇について

 妊娠経過に異常がなければ、出産予定日の6週間前から産前休暇を取得できます。

 産後休暇は出産後8週間の取得が義務付けられ、その後は育児休暇へ移行します。

 職場で事前に手続きをすることで各休暇の取得が可能です。

出産育児一時金、出産手当金について

 出産育児一時金は、加入している健康保険(協会けんぽ、健康保険組合など)から出産後に支給されます(一児につき一律42万円)。いわゆる「お産の費用」として利用する人が多く、産院によっては分娩費用の支払い時に直接支払制度をとっている病院もあるので出産前に確認しておくと〇。

 出産手当金とは、産前産後休暇期間に会社(病院)を休み、給与の支払いがなかった分の手当として健康保険から支給されます。

 この期間中は社会保険料の納付が免除されますので、給与の手取り額の約8割が給付されることになります。
ただし、産前産後休暇中に給与支払いがあった場合(有給)は、こちらは給付対象外ですので気を付けて。

こちらをチェック!

子育て支援
出生時に関する書類手続き関連

 出産後は、児の出生届や健康保険証の申請、児童手当の申請、マイナンバー申請など書類提出が目白押し。

 特に出生届や健康保険証、子ども医療費受給者証などは手続きの期限があったり、急ぐ必要がありますので、 出産後の体を考慮してご家族に協力してもらいましょう。

こちらをチェック!

サポートママ(佐賀市)

 出産後の母体は、満身創痍。数日は座る、歩くことすらままなりません。

 産院から退院したら育児スタート!と言われても思うように体は動かず、無理は禁物。

 パートナー、ご家族の助けをフルに借りましょう。どうしても難しい時は、頼れる人はほかにもいます。

こちらをチェック!

育児の道は長い。肩の力をぬいて、楽しく歩んでいきましょう。

子育て
育児休業について

 産後8週間の産後休暇終了後、取得可能。多くの人が、産休からそのまま育休に入るという形をとります。基本的には子どもが1歳になる前日まで。保育所に入れないなどの場合は段階的に2歳になる前日まで取得できます。

 育児休暇中は、休暇取得前に雇用保険に加入している、休暇終了後の退職予定がないなどの規定を満たせば、育児休業給付金を受け取ることができ ます(最初の半年は概ね、月額給与の2/3、半年以降は1/2)。

男性の育児休業取得は可能か?世のパパさん、出番ですよ!!

 パートナーの出産直後から、男性も育児休業を取得することが可能です。ただし、育児休業給付金の期間は、子どもが1歳になる前日まで。その他の給付の条件や金額は女性の場合と同様です。

 これを機に新生児~乳児の生活を知ってください。そして、この貴重な時期は二度と来ません。
赤ちゃん期のかわいい姿を見逃すなんてもったいなさすぎる!!

こちらをチェック!

パパ休暇
パパ休暇とは?

 出産後8週間以内に育児休業を取得し、復職したあと、再度(育休期間内に)育休を取得できる制度。 
要は育児休暇を2分割できるということです。ただし1回目は産後8週前に終了していなければなりません。産褥期のお母さんの体を休めるためにも、家事や育児に携わってみてはいかがでしょうか。

パパ・ママ育休プラスとは?

 夫婦ともに育児休業を取得する場合、あとに育児休業を開始した方の休業期間を子どもが1歳2か月になるまで延長できる制度。ただし、一人当たりの取得期間は産休含め最大1年間であることに変わりはありません。夫婦でしっかり育児時間をとるもよし、ママの職場復帰時に交代でパパが育児休暇に入るもよし、臨機応変に利用できます。この延長期間中も育児休業給付金は支給されます。

出生時育児休業とは?(=産後休暇の男性版)2022年10月~施行

 子どもが生まれた直後から8週間の期間で、最大4週間までパパが育児休業を取ることができる制度。2回に分割して取得できます。
同時に改正される育児休業は2分割できるようになるため、通常の育休と併用することで、産後休暇~育児休業終了時までに4回の休暇を取得できることになります。

こちらをチェック!

定期健診、定期予防接種…赤ちゃんは忙しい。

 赤ちゃんの健診は1カ月後から始まります。1カ月健診は出産した産院で、それ以降は小児科を受診します。

 また、生後2カ月より定期予防接種が始まります。予防接種の種類が多く、接種のタイミングもそれぞれ異なるため把握するのは意外と大変です。予防接種も健診も、出生届の提出後、数週間後で受診票が送付されるので忘れず保管しておきましょう。

 予防接種や発熱など、これから小児科にはずっとお世話になります。安心できるかかりつけ医も併せて探しておきましょう。

こちらをチェック!

困ったときは…ファミリーサポート、児童館、育児支援センター、地域子育て支援拠点

 育児休業中でも、職場復帰後でも、育児最優先!とはいかないこともあります。仕事で送迎に間に合わない、自身の病気や通院、冠婚葬祭ということも。その間の家族のサポートが得られないときは、民間サービスも上手に利用できるといいですね。

 また、子どもを遊ばせる場所に困ったり、育児中の悩みや不安など、子育てに考えごとはつきません。一人で抱えるのではなく、誰かと共有できるだけでも心がふっと軽くなるときもあります。

こちらをチェック!

保育園
保育園探し、入園手続き、病児保育のありがたさ

 そろそろ職場復帰したいけど、子どもの預け先はどうしよう…。頼れる家族がいる人がすべてではありません。保育園、こども園、幼稚園、いろんな選択肢があります。そもそも保育園とこども園、幼稚園の違いはなんだ?から始まる方も多いはず。

 そして職場復帰後、全員が子どもの発熱お迎えの洗礼を受けます。お迎え後からの仕事はどうしよう?

 子どもが元気になるまで休めるのが理想ですが、社会がそこまで追いついていないのが現状です。病児保育という心強い味方をフル活用しましょう。

こちらをチェック!

学童保育
乗り越えられるのか!?「小1の壁」

 未就学児までは保育園や幼稚園の預かり保育など、終業時刻まで子どもをあずかってくれる環境があります。問題はそれ以降…。

 小学校に入ると低学年は14~15時帰宅、週に一度は午前のみなんて日も!?巷でウワサの「小1の壁」、自宅や祖父母のヘルプで解決できればいいですが、そうではない人も多いはず。

 放課後スクール、公立学童保育、民間学童保育などが思いつきますが、送迎付きの習い事や学習塾などを活用する人もいるようです。習い事検索サイトなども時代とともに充実してきています。

こちらをチェック!

疾病・介護を抱える医師の方へ

自身がケガや病気になってしまったら…!?

傷病手当、失業保険

 考えたくはありませんが、ご自身が疾病を抱えてしまう可能性もあります。仕事を休むのは短期間でいいのか、長期にわたるのか…。長期休暇を取らざるを得ないとき、各種制度を利用することで少しでも不安を減らす手助けになればと思います。

 傷病手当金は、業務外の事由による病気がケガの療養で連続して4日以上仕事に就けなかった際に支給されます。一時的に離職しなければならないような状況のときには、雇用保険から失業手当を受け取ることができるかもしれません。

こちらをチェック!

家族が介護が必要な状態になってしまったら…!?

介護
介護休暇、介護休業とは

 ご自身の家族、兄弟姉妹が急にお世話が必要な状況になることも。突発的に数日の付き添いなどを要するときは介護休暇、長期的な介護・看護のため一時的に休業せざるを得ないときには介護休業が認められています。

 ただし、あまり知られていないのが現状かもしれません。

介護休暇
介護保険制度を上手に利用しましょう。

 医療者側として介護保険制度に関わることがほとんどではなかったでしょうか。
利用者側として、どこに申請して、どのタイミングから介護サービスを利用できるのか、きちんと知らなかったりしませんか。

 医療者とて、要介護者を前にしてできることは限られています。また成長とともに手が離れる子育てと異なり、介護の場合はだんだんと介助量が増していくことがほとんどです。子育て同様、周囲とともに笑顔でいられるために福祉の手を十分に利用しましょう。

こちらをチェック!

HOME > 子育て・介護世代の方々へ

ページTOP