佐賀県医師支援センター

高度救命救急センター

概要と特色・臨床実習・臨床研修の特徴

 当院、救命救急センターは佐賀県内唯一の「高度」救命救急センターとして、主に3次救急症例の受け入れを行っております。

 具体的には脳卒中、心筋梗塞、敗血症などの内因性疾患に加え、重症外傷、急性薬物中毒、などの外因性疾患についても対応しています。また、夜間や休日など、近隣病院で受け入れることができなかった軽症・中等症の患者さんの受け入れも行っており、軽症~重症まで幅広く経験することができます。さらに、外来の初期対応だけではなく、重症患者に関しては当科が中心となり、集中治療室(EICU)で入院管理を行います。

 EICUでは、気管挿管・人工呼吸器・ECMOによる呼吸管理、輸液・昇圧剤を使用した循環管理、鎮静・鎮痛薬を用いた意識管理など全身管理を学ぶことができます。そういった全身管理をする上でさまざまなデバイスの挿入が必要となりますので、動脈圧ラインの確保、中心静脈ラインの確保などの基本手技に加え、緊張性気胸に対する緊急脱気、外科的気道確保、V-V ECMO導入、大動脈遮断バルーン留置、蘇生的開胸術など、医療ドラマの中で取り上げられることの多い手技に関しても、専門医取得までには概ね一人でできるようになります。

 このように当科では、患者さんの救命のため、高度な医療を提供しておりますが、それと並行してスタッフの働き方改革についても積極的に取り組んでいます。チーム制・シフト制の採用により、勤務時間外に病院から連絡が来ることはなく、自分の勤務が終われば、平日日中であっても帰宅できます。「土日の朝、患者さんの様子を見に行く」という、旧来の医師の働き方は当科では存在しません。

 また、仕事以外の時間も重視しており、2週間連続の夏休みをほとんどのスタッフが取得しています。育児休業取得に関しても、ここ数年は男性女性問わず、すべてのスタッフが取得しています。医局として子育てと仕事の両立を最大限サポートする体制ができており、非常に働きやすい環境です。

医学生・研修医へメッセージ

 救急医療といえば、「重症患者が次々に運ばれてきて、休む暇なく働き続ける」というイメージがあるかもしれませんが、それは救急医療のごく一部です。

 救急医療は1次救急~3次救急と重症度は様々で、対象年齢も小児から高齢者まで、性別も関係ありません。医師以外の職種の方と一緒に仕事をすることも多く、チーム医療が必要とされます。もちろん、テキパキと体を動かすタイプの救急医も大事ですが、じっくりと考えて、多職種で協力しながら慎重に判断をするタイプの救急医もなくてはならない存在です。

 「救急は自分には向いていない」と決めつけ、選択肢を狭める前に、一度見学に来てほしいと思います。

佐賀大学医学部附属病院 
高度救命救急センターHP

HOME > 佐賀大学医学部診療科紹介  > 高度救命救急センター

ページTOP