佐賀県医師支援センター

肥前精神医療センター

臨床研修の内容・特長

精神科研修と言えば、『ひぜん』

1.豊富な症例

ひぜんで習得できる臨床経験

 「ひぜん」は、病床数504床で、その中に精神科救急病棟、児童思春期病棟、認知症病棟、医療観察法病棟、嗜癖関連病棟といった専門病棟があります。

 当然、症例数も豊富にあり、専門医取得に必要な症例、指定医取得に必要な症例が「ひぜん」だけで揃います。

 同時に、症例を経験することだけに焦点が当たるのではなく、患者さんに寄り添う姿勢を大事にしたいと考えている。

2.オーダーメイドできる研修内容

ひぜんのオーダーメイド研修

 専攻医の皆さんは、専門医の資格を得るために同じ目標をもって研修を行います。

 しかし、専門医取得後の進路も様々であるし、そもそも専攻医の皆さん一人ひとりが色々な強みや弱点を持っています。従って、標準的なプログラムをベースに年度ごとの重点課題や目標を個別に決め、それぞれに応じたペース配分を話し合います。

 将来、児童、司法、認知症、嗜癖など専門領域に進んだり、臨床研究を行っていったりするために必要な研修をオーダーメイドで提供します。

3.全国から集まる仲間

全国から集まる仲間

 当院は学閥などがなく、全国から医師が集まっています。

 「ひぜん」の研修を通して仲間となり、研修後それぞれの道に進んだ後も、ひぜんメーリングリスト(ひぜんだよりの配信、最新情報の提供)を通じて交流したり、学会・主張の際に定期的に会って昔話を楽しんだり情報交換するといったことができます。

 精神科医療は地域で異なる部分も多くあり、それぞれの地域のことを意見交換して参考にできることは非常に大事です。全国から来る多くの仲間ができることも、本プログラムの大きな魅力の一つです。

医学生・研修医へメッセージ

“ひぜん”の精神科研修に興味を持っていただいている方へ(ホームページより抜粋、改編)

ひぜんの精神科研修が選ばれる理由

 さて、皆さんは精神科医療のどのような側面、どのような分野に興味を持っていますか?
また、皆さんが精神科研修を行う施設に求めるものは何ですか?

 精神科での後期研修にあたり、まずはしっかりとした基礎的精神科臨床能力をつけたいと考える方は多いと思います。
同時に、資格を取得する準備を確実に進めたいという方も多いのではないでしょうか。 実際、そこをクリアできることはとても大切です。

 さらにその上で、将来どのような精神科医になりたいですか?

 もちろん、全然イメージできないからとりあえずいろいろと経験してみたいという方も多いでしょう。中には他科に進むつもりだけれど一度精神科を経験してみたいとか、あるいは逆に精神科に関わる医師としてすでに具体的なイメージを持たれている方もいらっしゃるかと思います。

もしかしてそれは地域の第一線でオールラウンドに診療を行える医師ですか?
専門分野で世界レベルの臨床や研究を繰り広げられる医師ですか?
子供のこころの問題に取り組んでいきたいですか?
心の健康について(メンタルヘルスについて)行政機関から社会に働きかける医師ですか?
法廷で法律家を前に、精神状態評価のスペシャリストとして意見を述べられる医師ですか?
脳科学などの基礎研究を進めたいですか?

 「将来未定」から「具体的イメージ有り」まで、上記のさまざまな希望全てに、“ひぜん”は可能な限り対応していきます。

 “ひぜん”では、研修医の先生方ひとりひとりを大切に考えています。先生方それぞれの将来の目標に合わせてオーダーメイドで研修コースを作成しています。
そして、進行・到達具合を確認する他、指導医間で卒後臨床研修委員会を毎月行い、後期研修全体の問題点を検討すると共に、個別のカリキュラムについても工夫が必要な点など検討し、研修医の先生方ひとりひとりがより満足できる研修になることを目指しています。
私たちの最高の喜びは、“ひぜん”から多くの有能な精神科医が生まれ、また、精神医療に関わる医師、精神医療を正しく理解する医師が生まれていくことです。

 もし興味を持たれたならば、是非一度見学にお越し下さい。
コーヒーでも飲みながら、病棟の雰囲気を味わいながら、多くの職種のスタッフとも接しながら、精神科のよもやま話をしましょう。 ご連絡をお待ちしています。

肥前精神医療センター 教育研修部長
岩永 英之

研修医の感想

1人目の先輩(宮崎大学卒業)

 当院を端的に表すなら、伝統と新しさです。先駆的精神により培われた伝統は時代のニーズによって変容しながら常に新しい形となり現在の「Hizen」まで進化しました。物語が時代を映し出すように精神症状もまた時代によって変化していくものかもしれません。
当院で研修を行うことは、それら症状を時代に合った目で診ながら各専門分野の伝統と経験のフィルターを通して移相させ抽出・分析した後、生物学的な理解での疾病性まで精製すること、それを絶妙なワークライフバランスのもとで経験できることを意味します。

 

 ことほど左様に良い研修施設です。私は、そんな「Hizen」がとても大好きです。

2人目の先輩(九州大学卒業)

 学生の時から「精神科ではヒゼンというところが有名らいしい」と耳にしたことがありました。
精神科後期研修先としていくつかの病院を検討しましたが、「研修できる内容の幅」、「指導医の充実具合」を主な決め手として肥前精神医療センターを選択しました。精神科の中にもいくつかサブスペシャリティとされている領域がありますが、1つの病院で児童・嗜癖・認知症・司法と多くのサブスペシャリティ領域を経験できるのはとても大きな強みと思います。

3人目の先輩(佐賀大学卒業)

 形成外科からの転科です。
救命救急・外傷への対応において、精神疾患を合併している症例(自殺企図、幻覚妄想に操られた自傷行為、過量服薬など、軽症から重症まで様々…)を多く経験したことがきっかけで、精神科治療の重要性、難しさを意識するようになりました。精神科への転科を決意し、修行を積むのであれば、これまで学生時代の実習や初期研修医時代の短期研修で良く知っている肥前が一番だと考え、やって来ました。

 

 なお私が勤務し始めたのが丁度、紙カルテから電子カルテに切り替わり病棟も建て替えられる等、肥前が新しく生まれ変わったばかりの頃でした。書類整理やカルテ記載などの業務時間が短縮されたため、これまでよりも臨床に専念することができるようになっています。肥前名物の中央廊下は、建て替えに伴い全長500メートル(!)まで長くなってしまったものの、お陰で良い運動になり、ダイエットにもなりました(笑)。

4人目の先輩(藤田医科大学卒業)

 私は学生の頃から精神科を専攻することは考えていつつも、初期研修終了後2年間は内科の後期研修をしていました。いよいよ精神科に移るにあたって、自由度が高くかつ教育的な病院が良いと考えていました。当院を知ったのは、研修医時代の優秀な先輩がこちらでレジデントをしていたからでした。

 

 実際見学に来てみるとレジデントも意欲的な方が多く、他科から転科し以前の科の知識や経験を生かして働いている方も多いことが印象的でした。基本的な日々の診療は個々に任されますが、児童や嗜癖・司法など各専門の先生も多数在籍されており、質問しやすく手厚く指導していただけます。多くの分野の患者さんをみることができるため、専門とする分野が決まっている方にもそうでない方にも良い3年間になるのではないかと思います。

5人目の先輩(宮崎大学卒業)

 私は初期研修を終了後小児科医として5年間勤務し、サブスペシャルティーとして児童精神科の知識と経験を得たいと希望し肥前精神医療センターの後期研修医になりました。児童精神科の研修を受けることができる病院はいくつもありましたが、せっかく精神科の勉強をするなら子どももキャリーオーバーの成人も診ることができるようになりたいと考えて肥前を選びました。児童領域はもちろん、各専門領域を丁寧にご指導頂いています。

 さらに、院内にすてきな保育園があり、育児に理解がある職場なので、1歳の子どもを育てながらも充実した研修を送ることができています。
精神科にご興味がある方はぜひ、一度肥前に見学に来ていただければと思います。

連携するプログラム

肥前精神医療センターHP 
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